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銀粘土作品が出来るまで8

実験室を開いてから結構長いのだが
今まで銀粘土作品を紹介している割には
どうやって作るのかについてほとんど書いていないことに気が付いた。
そこで、何度かに分けて銀粘土作品ができるまでをご紹介。
ご興味があればお付き合いください。

注:基礎の部分は別として、デザインからの展開や
制作方法は人によってさまざま。
なので、これからご紹介する方法は

「ああ、こういう方法もあるのね」
「この人はこうやって作るんだな」

位にお考えください。

また、順番に読んで頂いた方がわかりやすいので
もし前回記事をご覧になっていない方はぜひこちらからご覧ください。

~第1回・何を作るか考える~
~第2回・デザインを考える~
~第3回・ねりけしでモデルを作る~
~第4回・銀粘土で制作する・1~
~第5回・銀粘土で制作する・2~
~第6回・銀粘土で制作する・3~
~第7回・焼成~

~第8回・仕上げ(磨き)~

焼成を経て銀粘土が純銀作品になった。

ウサギも白い

でも、なんだか真っ白であまり銀らしくない・・・
心配ご無用!磨くとちゃんと銀色になるのだ。

ヤスリをかけると・・

実は私自身、初めて銀粘土の体験講習を受けた時
出来ましたよ、と渡されたものが真っ白で
一体いつ銀になるんだろう?と思っていたのだが
磨いたら銀色の肌が現れた時の感動は忘れられない。
その感動のあまり、気が付いたら講師になってしまったようなものだ(笑)

さて、磨きには次のような道具を使う。

磨きの道具

上からステンレスブラシ、スポンジヤスリマイクロファイン(#1200~1500相当)
磨きべら。

ステンレスブラシで磨くと、ちょっとマットな感じに。

ステンレスブラシ仕上げ

スポンジヤスリの場合、マットはマットでもシルキーな感じに。

スポンジブラシ仕上げ

そして、磨きべらを使うと鏡面に仕上がる。

一部鏡面

三日月の下の方が磨きべらをあてた部分だ。

体験講習ではこの3種類の道具を渡して実演して見せ
好きな仕上げにしてもらう。
磨いてみて「やっぱり違う仕上げがいいな」と思ったら
一度鏡面にしたものにもう一度ステンレスブラシをかけたり
逆にステンレスブラシ仕上げのものを鏡面にしたりも出来るし
磨きわけも可能。例えば全体をマット仕上げにして
厚みだけ鏡面にすると

磨きわけ

動いた時に鏡面部分がキラキラして
全体を鏡面にするよりむしろこのキラキラが印象的だったりする。

ちなみにこの「磨きべら」は彫金工具のコーナーで購入できるが
持ち方はこんな感じ。

磨きべらの持ち方

薬指と小指のまたに軸をかけて人差し指・中指・薬指で握りこみ
親指の腹に乗せる。
鉛筆等でこの持ち方をすると、ぐっと固定されるのがわかると思う。

磨きべらの使い方

磨きべらは先端ではなく腹の部分を使う。
先端を当てると傷がついてしまうので要注意。

ちなみに師匠に伺った話では、磨きべらは江戸の昔から伝わる工具で
電動のルーター(磨き工具)などがなかった時代
かんざしや印籠、刀のつばなどは
これで磨いていたのだそうだ。

プロ用のお高いへらをお求めでなければ、1000円程度で購入可能だが
ご家庭にあるものなら千枚通しなどでも代用可能。
ただし、へらや千枚通し自体に傷があると
作品にも傷がつくので要チェック。

へらがけは結構難しく、仕上げにへらを使わない、という話も良く聞くのだが
銀粘土作品の場合、実は強度を出すために結構有効。
最後の仕上げがルーターや紙やすりでも構わないので
途中に一度へらがけの工程をいれるのをおすすめする。

ただし、やすりがけからへらがけに移るときには
一度作品を水洗いしてから!
やすりで出た粉が残っていると
作品にもへらにも傷がつくことがあるので。


ちなみにルーターや紙やすり(耐水ペーパー)を使う場合

#320→#600→#800→#1000→磨きべら→シルバークロス

が最小工程だろうか。
やすりは、例えば#800で磨いてとれない傷は
#600か#320での磨き残しなので
その都度番手を戻して磨き直す。
やすりがけは、女性だとトールペイントとネイルくらいでしか
お目にかからない作業なのでなかなか慣れないが気長に行こう。

男性の場合、子供の頃一度くらいはプラモデルに手を出している、とか
車やバイクの塗装をする、なんて関係で
女性よりヤスリがけ作業に慣れている人が多い(あくまで平均値で)
身近にそういう男性がいたら、コツを教えてもらうのも手だ。

体験講習に来る小学生くらいの男の子で
妙にヤスリ掛けの上手な子がたまにいて
そういう子は聞いてみるとやっぱりプラモデルが得意だったりする(^^)

ところで、この磨きの作業は
粘土乾燥体の時に#320(または#350、赤いスポンジヤスリ)を
どこまで丁寧にかけられたかで焼成後の楽さが全然違う。
何度も作っていくうちにこのあたりを実感して
乾燥体でのやすりがけを粘れるようになるのだが
乾燥体にやすりをかけているうちに折れることがよくあるので
初心者は

「あとで苦労してもいいですから!><」

と、とにかく早く焼いて壊れない状態にしたがる。
気持ちは非常によく判るのでそこは本人の意思を尊重するが(笑)
徐々にで良いので、乾燥体での磨きを頑張ってみよう。
焼いた後の磨きがビックリするくらい楽になるから。

磨きの最後はシルバークロス。

ポリマール、シルバーダスターなど様々な商品名で出ている
銀製品を磨くための布だ。
クラフト工具コーナーの他、ホームセンターなどでも入手可能。

使っていくうちにだんだん黒ずんでいくが
黒く汚れたように見えても絶対に洗濯してはいけない
染み込んでいる研磨剤が洗い流されて、ただの布になってしまうので(^^;)

シルバークロス

画像は歴代のシルバークロス達。
元は右のような水色だったが真っ黒に。
これでもまだ磨ける

また、マット仕上げや燻し仕上げ、メッキの製品は
これで磨いたりしないこと。
折角の効果がとれてしまうことがある。

シルバークロスで磨いた後も、水洗いを忘れずに。
研磨剤が残っているとそれが傷の原因になることがあるので。

・・・と、そんな作業を重ねて
ウサギ菓子楊枝の完成!

完成!

波の上を跳ねる銀色兎。

ウサギ部分アップ

途中、耳が折れたり耳が折れたり耳が折れたりで
心まで折れそうになったが
完成したことで感慨ひとしおである。

・・・かなり長くなってしまったので
今回はこの辺で。
まだ続きます!

☆作り方連載・銀粘土作品が出来るまで
~第1回・何を作るか考える~
~第2回・デザインを考える~
~第3回・ねりけしでモデルを作る~
~第4回・銀粘土で制作する・1~
~第5回・銀粘土で制作する・2~
~第6回・銀粘土で制作する・3~
~第7回・焼成~
~第8回・仕上げ(磨き)~ ←いまここ
~第9回・実際に使ってみる~


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